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この記事では木造住宅の遮音性について解説しています。
騒音の感じ方は、建物の構造で異なります。木造住宅は、鉄筋コンクリート造などに比べて騒音が伝わりやすい傾向があります。鉄筋コンクリート造住宅よりも、自動車の走行音や隣室の話し声などは聞こえやすいかもしれません。
環境庁が発表している環境基準によると、住宅地における騒音の基準値は「昼間55db以下」「夜間45db以下」です。
参照元:環境省「騒音にかかる環境基準について」(https://www.env.go.jp/kijun/oto1-1.html)
参考に、騒音の大きさを示すと次のようになります。
種類 | デシベル |
---|---|
パチンコ店内 | 90db |
航空機内 | 77db |
一般地下鉄 | 76db |
解体工事 | 72db |
高速道路(自動車内) | 70db |
ファーストフード店 | 66db |
図書館内 | 43db |
騒音の感じ方は音の種類や音の捉え方により異なります。55db、45db以下であれば問題ないと言い切ることはできません。また、騒音は屋外だけでなく屋内でも発生します。屋内で発生する騒音を減らすことも重要な対策です。
前述の通り、木造住宅と鉄筋コンクリート造住宅を比べると、後者のほうが遮音性は高いといえます。1㎡あたりの質量が大きいほど遮音性は高くなるからです(質量則)。ただし、気密性・断熱性の高まりとともに、木造住宅も以前と比べると騒音を遮りやすくなっています。遮音性能に優れる建材を開発している住宅メーカーが登場している点も見逃せません。
例えば、三井ホームは、重量衝撃音・軽量衝撃音を一般的な鉄骨住宅の床遮音仕様の3分の1に軽減する床遮音性能を実現した「Mute50」を開発しています。
遮音性能では不利になると考えられている木造住宅ですが、状況は改善しつつあるといえるでしょう。
ここからは、木造住宅でできる防音対策を紹介します。
窓は外壁よりも薄いため音が伝わりやすいといえます。したがって、窓に防音対策を施すと騒音を防ぎやすくなります。例えば、隣家から離れた位置に窓を設置すると、隣家の生活音は聞こえにくくなります。あるいは、気密性を高める2重窓の設置も効果的です。同様に、窓を小さくすることでも騒音の進入を防ぎやすくなります。
上階の生活音は原因に合わせて対処する必要があります。小銭のような軽くて硬いものを落としたときの音(軽量衝撃音)は、フローリングの下地に緩衝材などを用いることで対処できます。子どもの足音など、重たくて柔らかいものの衝撃で生じる音(重量衝撃音)は、壁などを含めて対処する必要があります。あるいは、二重床などで対処することも可能です。
野外の騒音が気になる場合は、遮音カーテンを使用するとよいかもしれません。遮音カーテンは、樹脂コーティングなどで騒音を軽減するカーテンです。期待できる効果は製品で異なりますが、設置することで騒音対策になる可能性があります。
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【選定条件】
※2023年6月15日時点、「木の家 茨城」とGoogle検索した際に表示された63社をすべて調査。そのうち、以下の条件を満たす2社を選定。
・耐震等級3相当に対応している
・長期優良住宅に対応している
・構造材、床材、壁材すべて自然素材(※)を使用できる
・施工エリアを公式サイトに記載している
※当サイトでの「自然素材」は無垢材や漆喰を指します。
※1参照元:https://suumo.jp/chumon/tn_ibaraki/rn_hinokinoathome/
※2参照元:https://suumo.jp/chumon/koumuten/rn_groundhome/