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「木と鉄を比べた時、一般的なイメージとしては木の方が燃えやすい」と考える人は多いことでしょう。「マイホームにも木造建築よりも鉄骨や鉄筋の方が燃えにくくて良いのでは?」と考えがちですが、実はそう単純なはなしでもありません。木造建築を建てる際には、定められた耐火基準をクリアしなければなりません。そのため新築の木造建築の場合、決して「鉄骨や鉄筋よりも燃えやすい」とは言い切れないのです。
茨城県には「茨城県建築基準条例」にて耐火基準が定められています。
こちらの条例の中には耐火基準だけではなく、建築に関するさまざまな条項が定められています。これから新築で家を建てる場合、条例を遵守したものでなければならないのは言うまでもありません。木造の家を建てようと考えている方にとっては安心感のある話ですね。
「鉄骨や鉄筋が耐火建築物。木造は準耐火建築物」といったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。耐火建築物は、「近隣や室内で火災が発生した際に最低1時間は倒壊しないで持ちこたえられる」「外からの火災が室内にも延焼しない」といったことが基準。この基準を満たせば木造であっても工法次第では耐火建築物に認定されます。木造建築に関しては建築技術が近年ますます高まっているので、もはや「木造=燃えやすい」は過去の話だと言っていいでしょう。
「木は火に強い」と言われても、多くの方が「鉄の方が」と思うことでしょう。しかし、実際に燃えてしまった木を見ると、実は表面しか燃えていないとわかります。木が燃えると、表面に炭化層を作ることで中身を保護。見た目は外が黒焦げになりますので、「やっぱり木は燃えやすい」とのイメージをより強固なものにしてしまうかもしれませんが、実際には外が焦げて炭化層を作り出すことで、内部への火の侵入を防いでいるのです。むしろ、鉄の方が800度以上になると急激に強度が低下するという性質により、建材への使用は慎重に検討すべきかもしれません。
木材のなかでも、特にヒノキは火に強いことでも知られています。燃えたとしても、木は燃焼する際に表面に炭化層を作って内部をガード。できた炭化層はそのまま「断熱層」となって、火の内部への侵入をより強く防ぐ形になります。このような性質から、ヒノキの柱や簗は燃えても強度が落ちにくいとされているのです。また、ヒノキは伐採後も強度が衰えることがありません。日本の寺社等を見れば、築年数が長いものも多々ありますが、それでも強度が衰えていないことからも、いかにヒノキが強靭なのかが分かるのではないでしょうか。
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